FC2ブログ
2015/03/11

東日本大震災と写真

2011年に起きたあの震災、そのエピソードで心に残ったもののひとつが、写真でした。散逸した個人の写真。ばらばらの建材の山に混じった金庫や札束といっしょに、あらゆる写真プリントを早くから拾い集めていたのです。警察、消防、自衛隊をはじめとする捜索隊のそれぞれが。

残った海水だまりに浮いたアルバムやフォトスタンド、泥に埋まった一枚写真なども、発見しだい回収されて。すぐに写真印画紙の企業から技術指導があって、器用なボランティアたちがたんねんにクリーニングし、乾かしている作業光景がありました。

多くが、「何と気の利く」と感じたことでしょう。

今さらながら、写真はいつか見た光景を残す不思議なものです。脳裏にある過去の記憶も、しばしば写真に残された構図そのままを、その後見返しては脳内に刷り込んで温めていたビジュアルイメージだったりします。

生きた証という言葉を物で示す時、写真によって呼び戻すことができる無形のものがあるわけです。今日では絵画さえ写真を元にして描かれる場合が多く、画材を持ち出して屋外で絵をかくこともめっきり減りました。写真の時代なのだと強く感じさせられます。
関連記事
スポンサーサイト